文章やイラスト、それにスクリーンキャプチャーや他人の写真については、だいたい整理できました。
いよいよ“自分で撮る写真”です。
自分で撮る写真ですから、構図や光や技術的なものは自分の創作として著作権を自分で持つわけですから、問題はないでしょう。
問題は“写っている物”です。
肖像権や財産権が問題になりそうです。
この権利やその侵害はその状況によってかなりグレーな部分があります。
一つ一つ整理してみましょう。
まず、景色です。
自然も神様が創造主であるとすれば、たぶん神様が著作権を持っていると考えられるのでしょうね。
ただし、神様は「その渓谷は私の創作だから写真にとってはいけない」と著作権を主張されたりはしないでしょうね。
「あの山脈は私の持ち物だから財産権があるから勝手に写真をとってはいけない」とも言われないでしょう。
つまり、人が創ったもの以外は写真の被写体としてもいいということでしょうね。
肖像権も財産権も人が勝手に決めた法ですから。
では、風景の中に入り込む建物などはどうでしょうか。
有名な建築士が創ったビルなどは、勝手に写すと著作権侵害になるのでしょうか。
グレーな部分に突入です。
芸術的・美術的要素のある建築物は設計者に著作権があります。
どこまでが、あるいはどこからが芸術的なのか判断が難しいところですよね。
ところが、著作権法の第46条では、建物を撮影した写真は自由に利用できるとしています。
(公開の美術の著作物等の利用)
第46条 美術の著作物でその原作品が前条第2項に規定する屋外の場所に
恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、
次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。
彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合
建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合
前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合
専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合
つまり、“どんな建物でもそれを撮った写真をサイトで公開してもいい”ということのようです。
ただし、“建物は”です。
看板やショウウインドウなどにある“ブランド名や商品”には問題があります。
これもグレーな部分なのですが、それらが『鮮明に写っている』か否かという問題もあります。
鮮明に写っている場合は財産権の侵害とみなされることがあるようです。
うーん。
とにかく“あやふやな世界”です。
たとえば、鮮明でも隅のほうに小さく写っている場合はどうなんでしょう?
建物でも何にでも、ときたま『写真撮影禁止』という文字をみますが、これはとっても分りやすくていいとおもいます。
これが有れば駄目、無ければOK、ってことになれば明快だと思うんですが。
閑静な住宅地や田舎の写真ならOK、繁華街や都心で撮る写真はいろんな権利を侵害しそうで不安、そんな傾向があるかもしれません。
プロの写真家でもない限り、少しでも不安な写真は没にするのが手かもしれません。
でも、それってすごく寂しい話ですよね。うーん。
そして、さらにこれに人の顔が入ってきた場合はさらに複雑。
次は肖像権について考えてみましょう。
(次頁に続く)